ボクの住むここブラカン州では、トライクという乗り物があります。
トライクって、いったい何?
Tricycle(三輪車)とBike(自転車)をくっ付けた造語なんですねー。要するにチャリンコタクシーです。マニラでは「ペディカブ(Pedicab - ペダルで進むタクシーという意味)」または「パジャック(Padjak - 『蹴る』という意味)」、ミンダナオ島の私の田舎では「トライシカッド」とも呼ばれています。
長時間座りっぱなし、こぎっぱなしでもあまり疲れないよう改造が施されたBMXに、屋根つきのサイドカーをくっ付け、客を乗っけてえっちらおっちらと走る、ガソリン不要のシンプルな交通機関。文字通り「庶民の足」なのです。
燃料は食べ物、エンジンは運ちゃんの強靭な足。当然、排気ガスは(オナラやゲップ以外は)発生しないし、騒音も(運ちゃんのダミ声以外は)ありません。エアコンもないので、オゾン層を破壊するフロンガスもいりません。とっても自然にやさしい乗り物なんですねーこれが。
料金は距離によって一人片道8ペソから10ペソくらい。お客を3人まで乗せることができます。中にはラジオやテレビ(!)が装備されているものもありますよ。大通りのそばでは、ほぼ24時間体制で客待ちをしているので、残業などで明け方近くに帰宅した時でも安心。
早朝は住宅地内の道路の要所要所で待機していて、手を振ると近寄ってきます。乗ると、何も言わなくても自動的に大通りまで行ってくれくれます。
住宅地の一番奥に住んでいて、トライクなしには動けないボクなんかは、毎朝毎晩利用しているので運ちゃんたちに顔を覚えられてしまい、黙ってても自宅まで運んでくれます。行きも帰りもしゃべらなくて済むので、無精者のボクにはとっても楽です。
時々、客を乗せていることを忘れたかのように他のトライクとレースをし始め、客のボクは外に放り出されないようにサイドカーの端っこにしがみつきながら、「早く家に着いてくれーー!」と一心に祈ることもありますが、普段はのどかで気持ちのいい乗り物です。
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