タボンマンは、今から約47,000年ほど前の更新世の末期から完新世初期の時代を生きた、フィリピンの最初の住人といわれとる化石人類じゃ。
1962年5月、アメリカの人類学者がエメラルド・グリーンの海に囲まれたエルニドやコロン島で有名な「フィリピン最後のフロンティア」パラワン島にあるタボン洞穴で、1万6,500年ほど前のものと推定される頭蓋骨の上蓋部や顎などの化石を見つけた。学者はこの頭蓋骨の持ち主を、発見された場所にちなんで「タボンマン」と呼ぶことにした。

タボンマンの頭骨の化石じゃ。
タボンマンは、人類の種としてはホモ・サピエンス(現代型新人)に分類されておる。顎の骨格はオーストラリア先住民、頭蓋骨のサイズはタスマニア先住民のそれに似ておるらしい。いずれにしても、現代人とそんなに変わらない容貌をしておったらしいの。

↑ 管理人の描いた絵じゃ。本人曰く、タボンマンじゃと。根拠まったくなしの、ただ描いてみただけっちゅー代物じゃ。ちゃんと上の頭骨を参考にせんかい!(怒)
ちなみにiタボン洞穴の名は、インドネシア、マレーシア、そしてフィリピンに生息しておるTabon Scrubfowl (パラワンツカツクリ)ちゅー鳥の名前から来ておるそうな。

これがツカツクリ。
この鳥は、メスが卵を抱いて温めることをせず、オスが作った大きな塚の中に卵をうずめて、醗酵熱で孵すそうじゃ。変わった習性をしておる。ツカツクリは、肉はまずいが卵は黄身が多くて美味だそうじゃ。タボンマンもこの鳥を捕まえて食っていたんじゃろうか。
タボン洞穴の床は、人間が住む前から蓄積されたこの鳥の糞(グアノ)が固まってセメントのようになっており、タボンマンはその洞穴の中で石器を作り、狩りなどをしながら生活しておったようじゃ。


今から約700万年前、人類発祥の地といわれるアフリカで、最初の人類「トゥーマイ」ことサヘラントロプス・チャデンシスが二本足で歩き始めた。610万~580万年前の中新世にはオロリン・トゥゲネンシスが現れ、350万年ほど前には「ルーシー」ちゃんに代表されるアウストラロピテクス・アファレンシスがエチオピアに住み着き、250万~200万年前には「器用な人」ホモ・ハビリスが石器をせっせと作っておった。で、180万~1万年前の更新世にやっとホモ・サピエンス、つまりクロマニョン人やタボンマンが現れたっちゅーわけじゃな。
更新世の時代はまだ氷河期で海面が今よりも低く、「スンダランド」ちゅーのができとって、ボルネオとパラワンが陸続きじゃったらしいから、タボンマンはボルネオあたりからやってきたのかもしれん。タボンマンについてのこれからの研究に期待したいの。
しかし、こうして人類の起源を調べてみて、改めて「人類みな兄弟」なんじゃということを実感したわい。人類の中には歴史の途中で絶滅してしまった種もおる。そんな中で苛酷な環境を生き残り、現在の繁栄に漕ぎ着けることができた今の人類は、実は非常にラッキーなのかもしれん。
人間は種を残してくれたご先祖様に感謝し、兄弟としてお互いを尊重し合い、人種を超えて共に助け合わにゃいかんのじゃよ。うん。
参考文献: ●ウィキペディア(日本語、英語)、ウィキピリピナス(英語) ●人類の起源 http://yujiwatanabe.hp.infoseek.co.jp/0originhuman.htm ●カガヤン河下流域の考古学調査 http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/kidlat/Profile/2002KakenHokoku.pdf
画像ソース: ●タボンマンの頭蓋骨(ウィキピリピナスより) http://en.wikipilipinas.org/index.php?title=Tabon_Man ●ツカツクリ(ウィキペディアより) http://en.wikipedia.org/wiki/Megapodiidae ●タボン洞穴 http://www.pcsd.ph/photo_gallery/wonders/Tabon%20Cave%20%20profile.htm You may send a trackback for this article by using the following Trackback link
|