これが問題の「ブノット(Bunot)」である。

熟れすぎて茶色になった椰子の実を二つに割って、切り口をぎざぎざにしたものだ。大きさはものによってまちまちだが、大体直径16~20cm、高さ6~7cm。硬くて軽い。近くのマーケットで15ペソくらいで手に入る。

↑ 横からみた図

↑ 上からみた図

↑ 下からみた図
さて、この「イエティの頭蓋」みたいな物体、一体何に使うのか当ててみて欲しい。
1)ヘルメット 2)柄杓(ひしゃく) 3)床磨き 4)土踏まずのマッサージ器 5)食器 6)楽器 7)バギオかどっかの民芸品 8)垢落とし
お分かりになっただろうか。正解は3)床磨き である。
昔は木造住宅が多く、床も木製であった。フロア・リキッドやワックスがまだなかった時代、人々はこれでごしごし床を磨いたのである。殻に沁み込んでいるヤシ油が床に潤いを与え、ピカピカとはいえないまでも、ある程度の光沢を与えることは出来る。髪の毛や糸くずなど、ちょっとしたゴミも拾ってくれる。電気も付属品も油のリフィルも不要。大事に使えば半永久的に使用可能。天然の素材なので、有害な物質を排出しない。実に経済的で環境に優しい家庭用品なのである。
では、どうやって使うのか?私のカミさんの妹ちゃんに使い方を実演してもらった。
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ご覧の通り、足を使ってジャッジャ♪ジャッジャ♪とリズミカルに磨いていく。熟練者になると、あたかもダンスを踊っているかのような、無駄のない滑らかな動きを見せてくれる。思わずうっとりと見とれてしまうほどだ。
これは見かけは簡単そうだが、実はなかなか難しい。床磨きが目的なので、ある程度圧力をかけながら上下左右に動かさなければいけないのだが、モメンタムが働いてなかなかリズミカルにはいかない。そのうち足からすっぽ抜けてサヨーナラ、てことになる。
また、全身を使うので結構疲れる。最近使う人をあまり見なくなったのは、たぶんこのせいだろう。実演してくれた義妹ちゃんも、撮影が終わった後はうなじにしっとりと汗を浮かべていた。
しかし、逆に言うと、絶好の美容体操になるのではなかろうか。お腹を引っこませ、くびれを目立たせ、腿をシャキッとさせる効果が見込めそうだ。バランス感覚を鍛えることもできる。
ちなみに私は椅子の下に置いて、土踏まずのマッサージに使うことにした。なかなか気持ちいい。時々息抜き代わりにジャッジャッとやってみる。
経済的で環境に優しく、シェイプアップにも役立つ?一石四鳥の床磨き「ブノット」。皆さんもぜひお試しあれ。 You may send a trackback for this article by using the following Trackback link
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